見捨てられた推しのために【タテヨミ】
」のレビュー

見捨てられた推しのために【タテヨミ】

KimSeonyu/Ryuho/ギミョン

推しをひたすら支え続けるオタ女の愛の物語

ネタバレ
2023年12月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ “最推しを愛し続けるオタク女子と、もじもじ進まない公爵”をあたたかく見守る為の物語。

”最新話までずっと追いかけて読んでいますが、60越えたあたりから、少しずつ公爵側からもロマンスの気配が漂い始めました。毎週楽しみにしています。

しかしながら主人公は初志貫徹状態で相変わらず「推しまくるオタク」の姿勢で頑張っている為、公爵のもじもじからロマンスは進みませんが、彼らを取り巻く状況がどんどんかわっています。

主人公がんばって推しである、公爵の地位向上&恨みを晴らす為に暗躍しまくりで聖女が、だんだんと思いやりに欠ける感情的行動を優先するようになり、徐々に公に失態を晒すようになってきました。

それにつれて、恥知らずなのか驚くべき事に皇太子が主人公を敵視していたのに、なんだか恋慕し始めているような描写がみられるということです。

この物語は、「最推し」に対して主人公が一生懸命尽くし、モエモエして奮闘して行く姿を愛でる物語という感じです。

一人の天真爛漫な女性を二人の男性が求め、一人が選ばれ…努力虚しく選ばれず、汚れ役を背負ったまま不遇な終わりを迎えた男性は「わたしの最推しだった!!」という所から物語が始まりました。

主人公は転生女子であり、よくあるオタクで根暗の人生を歩んでいた人で、物語進行中の現在は黒髪で気が強そうなやっている事や考えている事はどうみても悪役女子です。

何の努力もせず美貌と能力に恵まれ、周囲によくしてもらって厚遇されていく対極の聖女とは違い、最推しのために命も努力も惜しみません。少し前であればなりふり構わぬ、ややもすれば意地悪な発言や行動にでがちな女性は嫌悪されがちだったかも知れませんが、

自分がやると決めて汚れ役をかってでておいて、好意を寄せていた女性にそれがバレて拒絶されたからと、領民たちを放置し鬱な腑抜けになって、自治領の管理も配下の人間の生活や気遣いに対しても何もかも投げ出してしまった、無責任な駄目男「最推し」を見捨てず愛情を貫く姿は素晴らしいと思います。

今後どうなるのかー。この物語が先を見るのが今一番楽しみです。
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