憐れなβは恋を知らない
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憐れなβは恋を知らない

屋敷シマ

‪α‬×βの大拗れ激重長年両片思い最高!

2023年12月18日
BL漫画を読み出して数十年…オメガバースという世界観にも慣れてきてふと出会ったこの作品…最高すぎていてもたってもいられなくなりレビューします。オメガバース作品の多くは‪α‬×Ωで性と社会的な階級の差、運命の番やΩなら男性でも出産できる点に焦点が当てられているものですが、この作品は‪α‬×β。‪α‬×Ωを読めば読むほどβが主人公のどうにもできない壁がより深く分かります。「主人と執事の立場の差」「‪α‬とβの性の階級差」によって激重両片思いという関係性ができあがっているわけですが、この作品の凄いところはめちゃくちゃ伏線が張られていて、切ない…重い…しんどい…というもどかしさが伏線の答え合わせに気付いた途端に多幸感に包まれたり愛を感じたりでもう脳内が大忙しです。あまりに単行本が素晴らしすぎて3巻まで待てず単話の方も買いましたが…最高すぎて1日経ってもまだ作品の余韻に浸ってます。えーー、待って、凉晴は凌介と出会った小さい頃からずっと好きで憧れていてでも立場が違うから執事としてそばにいると決めたのに、凌介は他のΩたちと関係を持ちまくってて酷すぎる…なんて思ってたけど、凌介も本当はめちゃくちゃ健気ーー!!!一途ーーー!!!全ては凉晴と恋人になりたいがための行動でしかなかったーーーー!!え、あの幼少期の凉晴の「一番のアルファになってくださいっ」「いいよ」の約束を守ってるやつじゃーん!!前作の『みだらなΩは〜』をp204〜206の高校生の2人が載ってるところが見たいがために購入したのですが…もう、えーもう出ちゃってますね…凉晴の望み通りのアルファになるためだけに行動してますね、彼。でも‪α‬とβだし名家の跡取りと執事だし、乗り越える壁がたくさんあるのですが、不安な凉晴を思って「結婚する?どうとでもしてやるよ」と提案する凌介、どんだけ一緒にいたいの…必死すぎる…執着すごい…一途…。1コマ1コマの表現が素晴らしすぎて…凌介は一見、傍若無人な振る舞いをしているんですが、しっかりと小さいコマを見ると凉晴を溺愛している描写がたくさんあるんですよねー。ふとしたセリフとかふとした手の描写とか。
完結おめでとうございます!
続編あるとのことで1年…待ちます。
これもう星5億くらいの作品です。おすすめです。
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