蜘蛛の褥
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蜘蛛の褥

沙野風結子/奈良千春

各種プレ―楽しめます

ネタバレ
2023年12月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズとしては2作目なのだが1作目は未読、でも問題なし。
良心の持ち合わせが少ないやくざの久隅(攻め)と、真実マニアの検事の神谷(受け)。高校の後輩と先輩、久しぶりに再会したら攻めはやくざになっていた、、というもはや王道?な設定。久隅は脅しも暴力もお持ち帰りも平気なやつで、神谷が酔って朦朧としてるのをいいことにおかしてやろうか、なんて考えるようなやつで、この潔く、いい塩梅でクズい感じが私は好きだ。
神谷は同僚の木内に片思いしているので、これに嫉妬する久隅というのも嫉妬好きとしては大変おいしかった。最初は脅しで始まる関係も、神谷が割とあっさり久隅との行為におぼれてくれるので、私的に悲壮感はなかった。
《本作のポイント》1,久隅は言うこと聞かねーなら犯してやるぜ!なやつ。神谷のことを平手打ちにしたりするくせに、「神谷さん」て呼び続けるのは彼のかわいげなのか?いいやだまされないぞ!でも嫌いじゃない。2,沙野作品でおなじみ?しゃれおつな香水が本作でも活躍。ぐれーあんばー、何かわからんけどまあいいでしょう。3,なんといってもおいしい各種プレーが必見。深夜の屋上プレー、温泉プレー、がっつり三人プレー、雨の路上プレー、病院での仏花にするぞプレーなど、萌え萌えなエロス満載。特に3Pについては、この3Pによって神谷の心情がはっきり変化する、ほんと見逃せないたまらん3Pだった。4,【ハコイリイモムシ】このワードを久隅みたいなやつが言ってるというのがなんかすっごい好き。このワードで私はこの作品が好きになった。5、「私を抱け」「私を君のものにしろ」神谷はどんなに組み敷かれても、ここぞというときは上から目線。こういう受け好き。

木内への思いを断ち切らせるために無理やりやらせるってのはほんとどうなんだろうと思うし、ドラッグ使うのも好きじゃないのだが、それにも関わらず物語にひき込まれた。ただただ神谷がほしくてなんとしてでも神谷を手に入れようとする久隅の激流に、最終的にはからめとられてしまう神谷の感じが何ともよくて、エロい濡れ場とともにふとした時に読み返したくなる。
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