政略婚皇后は復讐の毒に咲く【タテヨミ】
」のレビュー

政略婚皇后は復讐の毒に咲く【タテヨミ】

雪村こはる/SORAJIMA

編集者のチェック漏れが残念。

ネタバレ
2024年1月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 動画視聴中に度々ドロップした広告で知り、気になって購入。皇帝ノアムとアメリアの心が少しずつ近づき、最初こそスパイ疑惑のために冷淡だったノアムが、徐々にアメリアに惹かれ、愛するようになる様子がとても良い。特に42巻の、一面の花畑の中でのシーンは感動的。「ずっと側にいる」というノアムの一連のセリフは、彼の心からの愛と魂の開示だと思う。諸事情(!)により、未だ二人は肉体的には夫婦ではないわけだが、そんなことも忘れてしまうくらいの深い絆に感動した。…ただ、肝心のアメリアが少々鈍感なのか、あまり夫の気持ちに気付いていないようなのがじれったい。その辺は多分、復讐をやり遂げた後の話になるのだろうが、復讐が終われば作品も(多分)終わりが近いわけで、愛読者としては何とも複雑ではある。
ただし、ここからは作画の先生というより、ネーム担当者及び担当編集者への苦言であるが、まず、8巻。皇太后に対する尊称は「殿下」ではなく「陛下」である。それと、24.1.1発売の(現時点では最新巻の)57巻では、アメリアのセリフの中の「第二王女」は「第二王妃」の間違いだ。後者は凡ミスとはいえあの重要シーンの中では考えられない間違いだ。時間的にハードな作業のなかで編集者のチェックは最後の砦だろうが、それが「ザル」では困る。速やかに修正して欲しい。
とはいえ、大小のどんでん返しもおり混ぜつつ、物語はますます目がはなせない。
心から期待し、応援しています。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!