おかしくも悲しいくらい恋愛がない女たち





2024年1月11日
冬野梅子さんは辛辣なまでに萌えや恋愛とは無縁な人々の痛い心情を描くのが優れているが、絵柄のセンスの良さ、どこか達観したような描写だからこそ露悪趣味や自虐に陥ることがなく、非常に興味深く読める。売れない役者のマリ、太めのフードコーディネーターのミドリの2人はどことなく微妙で、悪い人たちではないけれど、恋愛から見放されている。しかし痛い日常の中で彼女たちなりにどうにかしなきゃとは思っていて、努力もするけど、なかなかうまくいかず、そんな空回りな奮闘がおかしくもかなしく、味わい深い。

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hm さん
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