瓜を破る【単話版】
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瓜を破る【単話版】

板倉梓

ついレビュー更新(3回目)

ネタバレ
2024年1月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最新話、『まい子、鍵谷父と出会う』『まい子、初めて「彼女」と呼ばれる』『まい子、初めて下の名前で呼ぶ』…いろんなタイトルがつきそうな記念話とも言えそうな。
…よくよく考えたら全てが初めてか…。

でも、主観的にタイトルをつけさせていただくと今回は『父と息子と、そして…』かな?

説明的な表現が少なめながら、それでも伝わってくるいろんなこと。男二人暮らしで成長したそっけなさ。言葉少なな息子に対して深追いせずに、その都度思いを想像しながら接してきたお父さん。期待に応えられなかった悲しみから、自分を戒めるように家を出た鍵谷さん。その思いをまた受け止めて、また追わなかったお父さん。
そして、とても久しぶりに笑顔を見たのでしょう。
笑顔が似ていることに気付いて、亡くなった奥さんにまた会えたようで。

なんか、泣きそうでした。愛に溢れてて。


鍵まいカップルが大好きですが、鍵谷一家の温かさを知りたくなって、お父さんのお話がもう少し続いてほしいなと願っています。

【さらに75話読後】素晴らしい…。感慨深さがじわじわ押し寄せる…。一般的なカップルの現実的な心理ややりとりをこんなに丁寧に…。ドラマティックなバッサリではなく、でも、すごく心に浸透していく自然な抑揚があります。なかなかありそうでない、漫画としては地味に展開しづらそうな題材を、こんなに魅力的に描いて着地できる作者さまは本当にすごいなといつも感動します。回りくどい表現をしましたが、簡潔に言うと鍵まいがちゃんと理解し合えて絆が深まり良かったな!ってことです笑 2人とも本当に素敵な感情の持ち主だ!
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