このレビューはネタバレを含みます▼
絶望した時に死をくれるヒトがいるというのは確かに安心するかもなぁ、と思う。だって絶望した時って人生終わらせたくなるものでしょう。本気で絶望した事はないので予想でしかないですが、少なくとも絶望を感じる心をその時ばかりは終わらせたくなるに違いない。宗教上、自分で自分を終わらせづらいナイチンゲールにとってこれ以上の救いはない。そして、死ぬ気になればなんでもできる底力も併せ持っていた彼女にもう怖いものなんて(救いであるグレイがいなくなること以外)ないわけで、ああ、これ絶対に面白いじゃんって思いました。なんとなくグレイにうしおととらのとらちゃんを感じてほっこりしつつ、でもとらちゃんとも違う人間らしさもしっかり持っていてニヤニヤしっぱなし。ラストは泣く準備をがっつりしてから読了させていただきました。おかげさまで涙と鼻水でぐじゅぐじゅです。皆、電車内や職場では読むんじゃないぞ。