麗しの騎士団長様に息子ごと愛し尽くされています~極甘シークレットベビー~
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麗しの騎士団長様に息子ごと愛し尽くされています~極甘シークレットベビー~

木登/gamu

ヒーローにも優しい話

ネタバレ
2024年1月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ タイトル通り、シークレットベビーもので、ヒーローとヒロインは元々両片想いの関係。騎士団長が交代する時の伝統儀式(処女を抱く)をした結果、ヒロインが妊娠してしまった…という話で、私はこの話が出た時にリタイアしかけました。その儀式は女神の加護が得られるという伝説があるものの実際は迷信に過ぎず、ご利益はないと分かっていながらそんな前時代すぎる野蛮な儀式を団長交代の度にやる国ってところが気持ち悪すぎた&ヒーローは儀式の相方が誰か分からないのに儀式をすることを了承した=上から命じられたならヒロイン以外の女ともヤるヒーロー……嫌だなと思ったからです。しかし実際は、ヒーローは恐らく相手がヒロイン以外だったならヤッたふりで済ませようとしたっぽいことが推察できる展開で、ホッと安心しました。野蛮な儀式についても、マジで野蛮でクソって感じのニュアンスで描かれてたのと、だからこそヒロインは隠れて子どもを育てなくてはならなかったっていう、シークレットベビーに繋げるための気持ち悪さだったことが分かったので、私は納得して最後まで読めました。なので、もし私と同じくそこが引っかかって読むのを止める人が出ないよう、レビューに残すことにしました。
全体的なストーリーとしては、普通に面白かったです。何より良かったのが、ヒーローがヒロインの味方サイドに責められるような展開が一切なかったこと。周囲は皆、ヒーローの事情もきちんと慮って冷静に見守ってくれてました。あと子どもがとても可愛く、父親と知る前からヒーロー大好きっ子なのも良かった。ストレスのたまる展開が少なく、個人的にはとても面白い話でした。
ただ一つ難点をあげるとしたら、終盤がめちゃくちゃ駆け足だったことです。全ての布石を回収しようとして尺、もしくは締切か気力が全く足りなかったって印象を受けました。なにせほぼダイジェスト。悪い状況だったけど実は○○だったから最終的になんかいい感じに全部上手く行ったゼ!って感じの、某ソードマスターを彷彿とさせるまとめ方でした。でも殆どのことに一応の決着をつける形で終わり、これ結局どうなったの?って疑問はあまりなかったので、私としては許容範囲。めちゃくちゃハピエンで終わったので、まあ良かったなという感想。値段からすると充分楽しめたお話でした。
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