オペラ座の恋人【合本版】全6巻セット【番外編スペシャル文庫付】
シヲニエッタ/篁ふみ
このレビューはネタバレを含みます▼
長らく読みたいと思っていた末に、ようやく合本版を購入。読もうとして開くと3000近いページ数に、うわーコレ読み切れるかな……と慄きつつも、読み始めたらもうどっぷり浸りながら一気でした。少し暗めな過去があるけどオペラやクラシック大好きなだけの一般庶民大学生ヒロイン結花と、完全無欠(のように見える)アラフォーなヒーロー貴臣の三年に渡る物語。貴臣にとっての結花は紫の上…というよりむしろファムファタール。貴臣は結花をなんとしても手に入れるとあの手この手な一方で、ちょーと結花のこじれまくった思考回路がもどかしい。肝心なところですれ違ったり(その度にお仕置きはあるが)、外野からのいらん一言でまさかの別離をしてしまったり……結花を見失ってしまう場面の貴臣の様子は、読んでいて胸が苦しくなりました。大長編で登場人物も多いですが覚えきれない程ではないですし、終盤に進むにつれ、あの時のあれがこうなる!みたいな展開もあり、まさしく一気読みでした。ただ、一気に読んでしまったので、ちょいちょい挟まるオペラ解説や、料理や衣装などの解説、更には出会うごとに致しまくる描写が次第にくどく感じてきてしまって、著者あとがきにもありましたが、そのあたりは斜めに読ませていただきました申し訳ない! とはいえ濃密なお話、堪能いたしました!どうして⭐︎5までしかないのか。⭐︎10くらい押したいのですが!?
あと個人的に、子供ができてからの結花と(特に)貴臣の様子とか、助演女優賞・絵里とラリーのその後とか、見る機会があればな〜! と、野元さん誰か幸せにしてあげてほしい笑
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