当然面白い

テーマはなんだろ？間違ってでも、弱くても前向きに進むことかな。主人公は判断間違うし、短気だし、別に人間性が良くもないし、英雄譚というのとは少し違う。だからといってコメディとも違う。理不尽な孫の手先生の作品はオーク英雄物語でもそうなんだけど、どこかコミカルだけれど、哲学的なテーマも含んで書かれている。そして人としての欠点を大事にしておられるというか、それがキャラクターの魅力につながっているのが素晴らしい。ただ、それゆえに文章がくどくなるときがあるけれど。
あとは人間の欠点、とくにいわゆる性的なものとかそういうものが生々しいので、嫌いな人は嫌いかなーと思う。
ただ、当然ながら現代を代表する傑作。はじめだけ面白いとかではなく、はじめから最後までを通しての傑作である。