機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還
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機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還

Ark Performance/大河原邦男/富野由悠季/矢立肇

ガンダム漫画最高傑作

ネタバレ
2024年2月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 私はガンダム作品が好きなのであるが、その魅力はガンダムという一つのキャンバスに色んな才能が物語を描いていくところにあると思う。多数の作家が同じ歴史線上に異なる物語を作るため、各作品間で歴史/社会背景/人物/技術/MSに齟齬があってはならず、まるで現実の歴史書並の非常に繊細な創作を要求されるのである。しかしその歯車が噛み合った時の爽快感は他の作品群では得られない物があり、0083やユニコーンのようにガンダム史的に無視できず他作品と完璧に連携させた作品は「正史」としてガンダム史に名を残すのである。
さてこの作品であるが、端的に言えば独自性/整合性ともに完璧、しかも作中で連携している作品が非常にマニアックで、まさかコロ落ちやターンAまで絡ませるとは驚きの一言。作者のガンダムに対する偏執ぶりが窺える。個人的にはもう少し深掘りして欲しい設定もあったが、別作品にできそうな内容なので、そちらに期待したい。ともかく最高傑作である。
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