仕立て屋と恋
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仕立て屋と恋

大橋キッカ

15年の片想いは長いなぁ

ネタバレ
2024年2月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 善良ドンカン攻め×一途健気受け、同級生の啓太と君登。中学から啓太を好きだったテーラーの君登は、啓太のスーツに愛を込めて、ずっと親友として過ごしていたのですが。啓太が彼女にフラれてから、あっという間に立場が変わる。と言うのも、啓太の元カノが、10年付き合って20代を費やしたにもかかわらず、恨み言も無く、二人をアシストしたおかげなんですね。展開としては、彼女にプロポーズすると言ってた啓太が、君登を友人の「好き」から恋愛の「好き」に、シフトチェンジするの早っと思いますが、そこは。初恋が啓太でゲイを自覚していた君登とは違い、同性に恋するなんて露ほども考えてこなかった、いたってマジョリティな啓太に、無自覚は仕方なかったのかなとも思います。自覚を促されたら、割とあっさり。君登の方は、一生隠しておく感情だったのに、啓太の誘い水に、清楚系はどこへ?ってほど頑張りましたね。このチャンスを逃さないって感じがいい笑。一冊、程よくまとまった読みやすいBL、これまで読んだ大橋先生の作品では一番でした。最大の功労者、元カノ結衣花さん。元カノから見たら結構可哀想。大暴れしても良いポジションなのに、素晴らしい当て馬でした。彼女に幸あれ!
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