ふたりあそび 【電子限定特典付き】
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ふたりあそび 【電子限定特典付き】

あがた愛

低評価っぽいこと言ってるのでご注意を

ネタバレ
2024年2月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1.2巻拝読。調べたら今作で完結らしい。そう思うと少し物足りない。
和間くんが当て馬ポジかと期待したがそうでもなく、予想よりもあっさり両想いになるふたり。ここまで何年も拗らせたのに体育祭で誰にも邪魔されることなくさらっと想い伝えちゃうのねと思って。(本人たちかしたら全然さらっとじゃないだろうが)。しかしあがた愛先生の作品は劇的ではなくゆったりと濃厚な印象があるのでやはり読者の好みの問題。初読は期待が上がりすぎてしまうことがあるからまだまだ繰り返し読んで新たな気づき得たい。

あとは両想いになってからのふたりをもっと見たい。特に学校生活。1巻でもなっちゃんは周囲から見た廉くんと自分との差を感じていたが、廉くんの彼女の身として学校に行けばその差を再度感じてしまうんじゃないかと勝手に解釈。というより個人的には学校で無意識にイチャイチャするふたりと周りの生徒の反応を見たかった。廉くんは本命の可愛さを一切他人に見せたくないタイプな気もするけど。違うか。

それでも廉くんが涙を流すシーンでこちらまで感極まって泣いてしまった。顔に出る子ではないと思うから(自○を教える時は抑えられていないけど)、あの涙は相当だなと思う。その時の絵が綺麗だった。本当に廉くんの気持ちを考えると涙が出てくる。良かったねえって叫びたい。それにしても初めて入れた時の液の量がえぐくて好き。
廉くんの涙に顔を赤らめて締め付けるなっちゃんえろくて好き。天然であれ程えろいの多分廉くんのせいだと思う(謎)。

そして1巻からの伏線回収が綺麗。恋人になる前と後で同じ体勢のはずなのに全然違う意味を持った行為になっていて。1巻の最後では廉くんの「彼女」になりたいと苦しんでいたなっちゃんが2巻の最後に「彼女」と呼ばれていて。
そうそう、BLでは、友達に恋人のことを「彼女」と紹介してしまい悲しまれたので勇気を出して「彼氏」と紹介するみたいなシーンがよくあるが、この作品の場合は廉くんが「彼女」と言うことに意味があるし、なっちゃんは男だけど「恋人」でも「パートナー」でも「彼氏」でもなく「彼女」と言われるのが1番嬉しいと思う。BL作品で「彼女」という呼び名に違和感がないのは新鮮で感慨深かった。

あがた愛先生の他の作品も殆ど拝読しているが、先生の作品は本当に重厚感が凄い。徐々に徐々に心の臓の奥深くを押してくる感じ。今後も期待。どうぞご自愛下さい。
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