少し別の世界だと思えば、まあ。

ネタバレ

2024年2月21日

このレビューはネタバレを含みます▼ 映画『ゴールデンカムイ』を数回鑑賞し、作品補完になるかな…という思いで購入しました。
映画作品のノベライズを初めて読むので、読了後はこういうものなのかぁという感想でした。
映画をそのまま小説化したものというイメージでしたが、若干別の物語と捉えた方がよいかもしれません。

以下、原作漫画・アニメ・映画を視聴済みの人間による私見が含まれています。
・映画序盤の203高地の白熱したシーンや細かい部分の描写はびっくりするくらい削られている。
・解説が現代視点寄りで、没入感が削がれる。(例えに明治に存在しないトラックが用いられるなど)
・映画には無いセリフや描写で補完的部分もあれば、わざわざ足さなくてもいいのでは？という描写がある。(馬橇シーンで月島軍曹が馬に跨っているなど)
・杉元とアシㇼパの初対面のシーンの杉元の心理描写で『誰の話をしているんだ…？』と一瞬思考が止まる。(アシㇼパと会ったばかりにしては信頼が厚く読みが深い)
・アシㇼパの目や少女らしさに関する描写が多いのが印象的だった。
・杉元が遺骨を届けるシーンで、布に包まていたはずなのに後の文では箱ということになっているので、アレ？と感じる。

若干の補完やセリフを文字として見たいなどがあれば、購入の価値はありそうだなと思いました。
何も考えなければスラスラ読みやすい文章でしたが、如何せん映画との差異が気になって読み返しが私は多くなってしまいました。

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