嫌われ公爵令嬢と廃嫡王子の政略以下結婚~お望み通りに妻を務めますので愛の言葉はいりません~
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嫌われ公爵令嬢と廃嫡王子の政略以下結婚~お望み通りに妻を務めますので愛の言葉はいりません~

悠月彩香/森原八鹿

大ボリュームでした。(ネタバレ注意)

ネタバレ
2024年2月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルからでは想像がつかないファンタジー色鮮やかな作品です。流浪の民ナダの血を継ぐ 不遇の公爵令嬢と、これまた不遇の廃嫡王子の退魔師ヒーローの恋なのですが、魔族が出てきたり異世界がでてきたりと、序盤はこんなに盛りだくさんで大丈夫なのか?ととても先行きが不安になりましたが絶妙に巧くまとめ上げられた作品で読み応えがありました。お話自体は飽きさせず展開も面白く、エピローグも主要な登場人物が揃い〆も良かったのですが、各キャラクターの魅力を引き出し切れていない勿体無さがあります。もっと情感豊かな会話であったり、歌の才能を披露した時の周囲の反応や不遇にある葛藤などを過剰気味に入れたほうがさらに感動するのに〜!ヒーローと歌姫バージョンヒロインの掛け合いは最初のほうはとても良かったのに、そのヒーローの魅力が後半は失速気味。文章もお話の完成度が高い故に、使い方や間違った表現がほんの少しだけあるのが惜しかった。ラブ度も低めで、ヒロインが次々に貞操の危機に陥る事件があったにもかかわらず、ヒーローとのラブシーンは朝チュンかよ!とちょっと欲求不満が残りました。表紙が八鹿先生だったのに挿絵なしも残念だった。きっと素晴らしい挿絵だっただろうにほんとに挿絵なしは残念。
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