龍の夫―亡国の神―
」のレビュー

龍の夫―亡国の神―

須嵜朱

興味深い

ネタバレ
2024年2月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白かったです。一読して説話?民俗学的な印象がありました。神と崇められる龍と龍に長命を与えられた一族の男の物語です。
カバーイラストを見て本宮ひろ志先生の「俺の空」っぽいなと気になりながら購入していませんでしたが、ついに購入。中の絵は似ていませんでした。独特の性的な行為(龍の口に頭とかを入れる)はありますが、エロはなし。軍隊長は王の双子の弟で長命でしたが敵の神の呪いによって年をとるようになり、見た目はアラサー程度ですが、200才超です。争いの種になるため子供を作ることを禁じられ、まわりの者は自分より早く老いるという孤独な境遇で、龍の伴侶になってからも心の隔たりがありましたが、徐々に自分と近しいものを龍に感じていきます。一読し、少し時間を開けてもう一度読み、BLっぽくないですが、BLだと思えてきました。お互いかけがいのないくらい大切だなと。神の定義についても興味深かったです。異能を持つものの神格化、信仰とは、いろいろ考えさせられました。須嵜先生はこの本のあとには描かれていないのでしょうか。また描いていただきたいです。
2019年10月 総196ページ ペーパー漫画1p
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