海神の娘
」のレビュー

海神の娘

白川紺子

同じ世界の違う物語でした

ネタバレ
2024年2月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 海神が支配する四つの島の決まりごと。海神が選んだ領主と海神の娘を託宣として娶わせる。有無を言わせない婚姻を代々受け継いでゆく領主、そして海神の娘たち。反感も不満もそして不安もその土地や人によって違っているがその様が興味深い。そんな中で自分には何もできないできるはずもないと思う怯えた心を奮い立たせ、島のため民のためと動く、そして自分らしい生き方、幸せな人生をさがす、海神の娘とその伴侶の短い生涯の話。「後宮の烏」とは違う民人の暮らしの物語でした。「後宮の烏」「朱華姫の御召人」と同じ世界の物語なのかしら?と思い手に取りました。四作とも切ない物語でしたがよかったです。
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