亡国の悪妃~愛されてはいけない前世に戻ってきてしまいました~
春時雨よわ/Ciel
このレビューはネタバレを含みます▼
良作でした。よく練られたストーリーと程よい喜劇は最後までテンポ良く読み進める事ができました。
しかし抜けたヒロインはストーリーを進める上で動かしやすいキャラだったかもしれませんが、娼館時代からの決意があるはずなのにすぐルスランに絆されて情事に流されるのは、見ていて芯の無いヒロインのように思えました。意志があっちにフラフラこっちにフラフラ…。迂闊な行動や発言も多く好きにはなりきれませんでした。
前の生のヒロインがルスランに冷たく接する場面やヒロインを裏切ってしまったルスランが病み、転落していく描写は地の文で流さずしっかり表現してほしかったです。サラッとした説明だったせいで娼館時代前後の展開がやや唐突で物足りなく感じました。それに反してルスランとエジェンの情事の描写はしっかりと描かれており…何ていうか…媚薬のせいとはいえ読了後もめっっっっっっっちゃモヤモヤが残り続けるシーンでした。誰かいない?共感が欲しいわ。
色々述べましたが改めて良作だと思うので抜けたヒロインやモヤつきが気にならない方には星4.5ぐらいでお勧めしたいです。私は気になる人間なので星3ぐらいで。
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