義妹が聖女だからと婚約破棄されましたが、私は妖精の愛し子です
冬芽沙也/桜井ゆきな/白谷ゆう
このレビューはネタバレを含みます▼
《聖女物》に有る有るなストーリーで、取り立てて新しさは無いです。
それでも絵は可愛いし、ろくでなしのアホ王子・ヒロインに無関心で冷たかった父親・虐 待していた義母義妹等々は自業自得の報いをちゃんと受けたし、其れなりにスッとする『ざまぁ』が有りました。
…ですが、私は此のヒロインが好きに成れませんでした。
自分ばかり不幸だと自分を憐れんでばかりいて(「私は何て可哀想なのかしら」と酔ってさえいそうで)。
ヒロインが生まれて16~17年、国に災害や事故や事件が一切起こらなかったとは思えません。
何処かで水害や飢饉が起きても、ヒロインは「貴方達妖精の存在がバレたら困るから、何もしないでね」と妖精達の力をただただ抑えて秘密にするのに必死なんでしょうかね?
『力の事を公表しろ』とか『聖女に成れ』と言っているのでは有りません。
オルタナ帝国の貧民街を見て「私に何か出来る事はないかしら…」と、やっと《自分の力の正しい使い方》を考え始めた様なのに、結局自国に帰っても何もしませんでした。
《(真の)聖女》としても《高位貴族の令嬢(後に奥方)》としても《こっそりと力を駆使して、人を助ける》等々は出来る筈です。
「妖精達は私を慰めてくれれば其れで良いのよ。他には何もしなくて良いわ」とか思っているのかしら。
《自分から回りに溶け込む努力》をせず、《相手から来てくれるのを待つ》受け身ヒロインです。
私はこう言うタイプが好きではないのです(^o^;)
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