そして、海に日が昇る
」のレビュー

そして、海に日が昇る

かれい煮太郎

大人になった元ヤン達の不器用な一途

ネタバレ
2024年3月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ デビューコミックスおめでとうございます。
しっかりと自分の世界があり、荒削りさや良い意味で初々しさはなく、堂々と描ききった作品だと思います。テイストも好みで、楽しかったです。
高校卒業から10年、亡くなった先輩の墓前で再会した、ただの…ではない友達、キイチと晃太。二人は告白出来ずに別れた両片思いというより、亡くなったトオル先輩を挟んだ微妙な三角関係に近いのかな。晃太とトオルには噂があった、晃太はキイチが好きだけど告るのを躊躇った、キイチは晃太はトオルを好きだと誤解していた。それが10年の空白になるのですが、再会すると、あっという間に高校の時の関係に戻ります。今は大人なので、それぞれ抱えるものはありますが。離れていた10年、結局お互いを忘れる事は無かったので、もったいなかったよな〜とも思いますが。それはそれで意味があったのかもとも感じます。かなりヤンチャしてた子供時代、それが過ぎれば、それ相応の年齢として生き方も変わる。大人になったキイチと晃太なので、やっと二人の関係性もちゃんと言葉に出来たかな。ストーリーも、作品の雰囲気もまさにノスタルジーです。キイチと晃太を出会わせた、三角の一点トオルは亡くなっていますが、それによる重さや暗さは有りません。キイチも晃太も受け止めているし、今でも頼りになる先輩として思っていて、ちゃんと過去の存在なんですね。当て馬ポジとも言えなくもないトオルですが、チラチラ出て来る過去話でも、人となりが分かって、とっても良い描き方をされてます。
キイチと晃太は高校からする事はしていて、再会してもすぐにまた始まります。でも身体から…という要素ではなく、言葉に出来ないので身体でしっかり繋がってるという感じのエッチです。ガッツリな描写とは言い難いエロですが、しっかりエッチしてます。ガッチリとした体格なので、好みは別れるかも。
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