Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ
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Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ

糸町秋音/鬼ノ城ミヤ/片桐

9巻まで

ネタバレ
2024年3月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ まだ途中なのでどう着地するかわかりませんがここまで楽しかったです。異種族間戦争の話が単純化されて落とし込まれていて読みやすかった。適度にギャグやコメディもあって楽しい、戦闘シーンも綺麗で見やすい、特に序盤はちゃっちゃか展開していくので早いテンポ感も好き、ふたコマでフリオが敵の魔法を解除しちゃって、他のキャラが新喜劇のようにずっこけてるとかめちゃ好きですわ。主人公フリオのでたらめすぎるチート能力が抑止力的核兵器に見立てられているのも興味深い。次々と新キャラが出てきたり、複数の話が別の場所で同時に進行しつつ交わったりするので混乱しやすいかと思いきや、キャラの描き分けなのか各キャラの濃ゆすぎる濃さなのかシナリオなのか漫画力なのか、とっても読みやすかったです(とはいえ、これ以上複雑になられるとついていけなさそうです…神界編に入ったらヤバそう汗)。とりあえず9巻まではあまり置いてけぼりにならずに作り手さんの掌で安心して楽しめる作品でした。フリオが男前すぎ、リースが可愛い。特にこの2キャラはどうしてこういう言動を取るのか背景を丁寧めに見せてくれているせいか、出会ってすぐ夫婦の展開にあんまり違和感を持たずに読み進めることができて、リースの盲目で隷属的な言動もあまり可哀そうに感じたりせずに、ただただ可愛くて最強の献身妻フリオうらやま、って感じでお軽い気持ちで読めました。シリアスなところだけじゃなくてお遊びをふんだんに盛り込んだり、コマ割りの工夫の仕方も読みやすくて好みです。主要キャラが賢者で良い人かおまぬけ悪党に二極化している感じも漫画っぽくて好きです。妙にリアルっぽい思考をするキャラが出てきたらわけからなくなりそうなのでこのままストーリーのシンプルさとギャグっぽさを残しつつ終わって欲しいです。魔族と人族が相互社会に不干渉でありつつ第三勢力を通じて断続的に交流できる世界になるといいにゃあ……。
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