虐げられた王女は情欲に濡れた狂皇子の執着愛に囚われて
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虐げられた王女は情欲に濡れた狂皇子の執着愛に囚われて

天衣サキ/さんば

欠けたもの同士。

ネタバレ
2024年4月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者買いです。家族から蔑ろにされ育った小国の第1王女ヒロインは強欲の塊の妹に婚約者も何もかも奪われる。そんな矢先、とある理由で王宮から離れたヒロインは滞在先の教会でとある男と出会い…という話。何事にも諦めてきた無欲のヒロインと人外扱いをされてきたヒーロー。お互い周りから爪弾きにされてきた2人はそれでも屈折せずに生き、欠けてるものを補うように惹かれ合います。出会ってからヒロインは自己肯定感が上がり、ヒーローは人を愛することを知り徐々に唯一無二となっていく様子は、胸がギュッとなりました。特に、ヒーローを利用して黙って去るシーンが…もう泣ける。ヒーローも絶望しただろうな。より執着するだけなんだからヒロインも無駄な足掻きだったね(苦笑)。短編らしく、ヒロイン父と妹へのざまぁは完璧で、よくある心優しいヒロイン(笑)が変に情を見せて情状酌量を訴えるとかしないのが本当に素晴らしい。作品の質を上げまくってて読後感最高です。後半部分にヒーローのドロドロした執着視点がありまして、さすが天衣先生としか言いようがありません。これだけでも読んだ甲斐がある(苦笑)。番外編は護衛騎士視点と弟視点で、どちらもヒーローやばい感がビシビシ伝わるとても良いSSとなってます。天衣先生のヤンデレ執着ヒーローが好きな方は絶対読んだ方がいい一冊です。おすすめしますよー。
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