転生貴族、鑑定スキルで成り上がる ~弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた~
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転生貴族、鑑定スキルで成り上がる ~弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた~

井上菜摘/未来人A/jimmy

戦争編に入ったら読むのが辛い

ネタバレ
2024年4月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 序盤の人を集めている期間は楽しく読んでいたのですが、戦争編に入ったとたん表現が拙くなりギャグなのか本気でこれで良いと思っているのか分からなくなります。

まずこの世界の弓兵は射程が3m程度しか無いとしか思えないほど敵の眼前に位置します。味方へ当たる危険も顧みず敵の周囲を囲んだりもします。多分向こう側の味方には届かないんでしょう。

軍としての調練も個人の技に頼ったものしか無いようで、弓兵や魔法兵は敵軍とぶつかる前に斉射などで先制攻撃を行いません。前線で歩兵と混ざって戦います。
騎兵に対しても盾兵で壁を作り槍を前に出すということもせず、5〜6人の盾兵のみで背後を取られないように円陣を組みます。円陣の中には他の兵はいないので、他の兵が騎兵の標的になった場合は見殺しでしょう。

戦争における戦闘の規模感は常にヤンキー漫画の抗争くらいです。
また、斥候の連絡手段は上空に色付きの魔法弾を打ち上げてやり取りするようですが、敵軍は進軍している方向のその魔法弾に気が付きません。音も出ているようですが。

配下の親族を人質に取り離反を防ぐような狡猾な武将も敵将となれば実際の知力は0に近いようで「完全包囲された砦から来た、怪我をしたふりの決死の伝令兵」というツッコミどころしかない存在もまるで疑いません。敗北した後も首を切られるとは微塵も思わないらしく、故郷に帰ろうなどと良い話風にまとめられます。優しいですね。

このように、お話の都合上高ステらしい動きを演出されない時はメインキャラ達でさえ低ステに見えます。
リーツも兵の調練や指揮をしてあれなら統率は高くても40でしょう。

こうなってくると楽しみの鑑定やステータス表記などが何も信じられなくなり、下駄を履かせてもらっていたのだと感じてしまい楽しめなくなりました。
延々と続く戦争編が短ければもっと楽しめたかもしれませんがもはやストレスなのでギブアップしました。
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