リミテッド・ラン【タテヨミ】
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リミテッド・ラン【タテヨミ】

Eeej

長編なのに読みやすく惹き込まれる

ネタバレ
2024年4月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 何度も読み返している大好きな作品です。
利害関係が一致して新人俳優ヨノのスポンサーとなるジェヒョクと代わりに恋人関係を演じる契約関係になるヨノ。そこから本当の愛が生まれるというのはよくある結末ですが、ディティールが独特ですばらしいです。
所謂枕営業なのにヨノに感情移入してしまうのは他の方も言う通り、ヨノが家族思いの心の優しい青年で、ジェヒョクのサポートに依存しすぎず、努力をして実力で俳優として成功していくからでしょう。最初こそ枕だの周りから揶揄されるんですが、仕事ぶりでやがて言われなくなっていくんですよね。そしてジェヒョク専務が出てくる時ってちゃんとヨノの力だけではどうしようもない時だけなんですよね。
前半ではジェヒョクの見せる優しさにヨノが惹かれ好きになり、後半からクライマックスでは反対にジェヒョクがヨノを追いかけます。
けどジェヒョクが気持ちに気付いた時には、今まで気持ちを告げられなかったし、すれ違っていたからヨノは既に二人で幸せに過ごすイメージが思い浮かべられなくなっていたというのが切ないです。
最後は二人が結ばれる一歩目?で終わるのがめちゃくちゃ好きです。

もう離れた方がいいというヨノにジェヒョクはヨノが好きだと、幸せにできると証明するチャンスがほしいと言い、もう一度関係をやり直します。
でもラストシーンでやがてヨノがジェヒョクに心を開き本当の恋人同士になるんだというのが分かる素敵な終わり方です。
最後ジェヒョクが「この子は言葉で伝えないと不安になる」ってやっと理解したのか「心配してるんですよ」とか全部言葉にするようになったのがかわいいw
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