絶愛/BRONZE 完全版
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絶愛/BRONZE 完全版

尾崎南

…うん。まぁ。そうなるよね😌

ネタバレ
2024年4月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 昔、紙本で途中まで読んでいたが、途中から、まだ続いているのかいつ出るのか、わからなくなりいつしか遠ざかっていた。最近、こちらで読めることを知り購入したがなかなか読む勇気出ず。だいぶあたためてから読んだが…まぁそうなるか、という感じ。紙本で読んでいた途中までの流れと作者さまのコメントからうかがえる精神的心理的な状態などから、いわゆるハピエンはないだろうと思っていたが案の定。度重なる悲劇、絶望の波状攻撃。いともたやすく失われる命。一瞬の安寧にも不穏な影は常にまとわりついて…。●サッカーが全てのイズミとイズミが全ての晃司。そのイズミから最高峰を味わせたあとにサッカーを奪ってしまった時点で、もうこうなるしかないのはわかっていた気がする。「自分に嘘をつかないという嘘」って哲学的。だけど見たくない事実。哀しさはとめどなく。●「愛」を理由にされて何度も大切なものを失ってきたイズミにとって愛の言葉は死神。頑なに「好き」と言わなかったイズミがそれを口にしたのはきっと合図。解放されるための。幸せだったのか不幸せだったのか…。はっきり描かれてはいないが、ラストはおそらく心中だったと思うと、その死顔はきっと安らかだっただろうけど…。こうするしか、救いも作品としての落としどころもなかったのだろうと納得する一方で、やっぱり2人は戸籍を捨て新しく買い、別人としてどこかの国で暮らしていないかと想像してみたり。まぁ、スッキリはしないが全部読めてよかった。●夜に読むと自分も闇に囚われそうなので、日中、しかも後に何か用事などが控えているときに読んだ方がいいかも、と個人的に思う。メンタル弱っているときはあまりオススメできないかも(苦笑)また、読んだあとはパラレル的な別冊の『クロイツハーツ2』の最後の『君の名前が思い出せない』(1と、2のこの話以外は近親◯◯的な話や割とエグい話もあるので注意)を読んで呼吸を少し整えて!バックに不安は漂っているがとりあえず腕を失っていない晃司と脚を失っていないイズミの日常とえちらぶと活躍が見られます。解放された2人が見ている夢かも。…胡蝶の夢。【余談】この人死率の高さは昭和の少女漫画やドラマを彷彿させるな、と思わなくもない。あと、新しい方の絵は昔と比べて瞳がでっかくキラキラになっていたのでちょっとビビった(苦笑)
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