ハマス・パレスチナ・イスラエル-メディアが隠す事実
飯山陽
ハマスの指導者の資産は50億ドル(7500億円)
ネタバレ
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2023年10月7日、イスラム過激派テロ組織ハマスはイスラエルの民間人1200人以上を虐殺し、200人以上を拉致しました。イスラエルが、ハマスが支配するガザ地区に対する軍事作戦を開始すると、日本の中東「専門家」やメディアは「弱者であるパレスチナ人を虐殺するイスラエルは悪」「強者イスラエルに抵抗するハマスに寄り添わなくてはいけない」という印象づけを繰り返しおこないます。イスラエルがガザ地区の民間人に退避を呼びかけ、安全地帯を用意していることも、ハマスが病院や学校の中や地下に指令本部を構え、武器を隠し、退避を妨害して民間人を「人間の盾」にしていることも報道しません。ガザに長大なテロ・トンネルはあるのに民間人用のシェルターはありません。ガザで国際支援物資や支援金を横取りし、パレスチナ人を抑圧しているのはハマスです。
日本の中東「専門家」やメディアはこういった事実を隠し、印象操作をすることで日本政府の外交を奇妙なものにさせています。この本を読むと日本がアラブ諸国、G7諸国など全方位から信頼できない国になっていることに気づきます。中東の問題から世界の今の状況や日本の問題点が浮かび上がってきます。「弱者は正義」は本当にいつも正しいのか?弱者は何をやっても許されるのか?弱者に寄り添うことは常に正しいのか?弱者とは本当は何者なのか?筆者の問いかけを今一度考えなければならないと思います。これは中東の事実を伝えてくれる唯一の中東専門家の書です。
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