画力堪能😉

画力ばっちりの凄腕。説明枠の額縁化、背景の空中にいきなりの花々、フローラル模様の細部まで描きこまれたウェストコートーーすみずみまでぎっちりと華麗な筆が踊っています。その濃ゆさが、レトロ・レジェンドのわたなべまさこ先生往年の少女漫画を思わせます。昨今はBLのバリエーションが増えたとはいえ、そもそもBLが第1の読者とするのは女性だと、こういう作品を読むとどうしても思ってしまう。いや昨今のバリエーションも好きだけどさ。この作品が、小公女、足長おじさんといった少女小説の王道物語の系譜を継いで、卑賎の生まれの下層身分の者が、実は王族貴族、資産家の直系でしたという物語になっているのも、第１の読者は女性という感じを強めている気がします。なんであれ、美しいおとなオトコのBLは、視覚的悦楽でごさいます。