烈火澆愁【タテマンガ】
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烈火澆愁【タテマンガ】

BILIBILI COMICS/priest/チシー/Aurora Media

複雑さがクセになる中華BL

ネタバレ
2024年4月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 古代(3000年前)と現代を繋ぐ再会と絆の物語。漫画の範囲だとBL感はかなり薄いのですが一応明記しておくと短髪×黒髪長髪の人型人外CPです。
原作は一部の現代人が特別な能力を扱えたり、人間と違い個々に能力が扱える古代の異種族が蘇ったり、それらの間でバトル展開があったりと過去と現代を繋いだ思惑がとても複雑に絡み合っていく予測のできない展開が面白い…のですが、残念ながら漫画の範囲だと物語の中で布石を打つ段階という途中も途中で(一応区切りのいいところまでではありますが最後に気になるシーンだけ残して)完結となるので、本当の謎が何も明らかにならないまま終わってしまいます。制作サイドの意図はわかりかねますが漫画では一部設定が変更されている箇所あり。
アニメ内容+αの範囲なのでビジュアルの違いや名前の読み方の違いはあれどアニメの補完には丁度いいと思います。ですがこの後の展開からこれまで意図的に(キャラ視点では致し方ない事情があって)隠されてきた主人公二人が抱えているものや因縁が少しずつ明らかになり面白さが加速していくので、ここで終わりというのは本当に勿体ないなと感じます。
この続きを…となると完結まで追えるものが現状は原作かラジオドラマ(共に2024年4月現在日本語訳のものは無し)しか手段がないのでハードルが高いのがネックですね。原作の翻訳権利自体は獲得しているようなので何もなければいずれ日本語で読めるようになるかと思いますが…。
物語自体は複雑ながらも作り込まれた世界観で面白く、真相を知る度に胸がしめつけられる涙なしには読めない展開が待っている作品なので、漫画やアニメで興味を持った方の中で余力のある方はぜひ翻訳にも挑戦してみてください。
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