悲素(新潮文庫)
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悲素(新潮文庫)

帚木蓬生

重く濃い内容

2024年5月8日
和歌山カレー事件が元になった小説。小説とは謳っていますが、ルポのような詳細な記述で一貫してます。
法律も医学も詳しくは無いですが、法的見地からの有罪無罪と医学的見地からの有罪無罪には隔たりがあると知り考えさせられました。
この本の主題とは別に、医療と医学の違いになんとも言えないもどかしさを感じました。医師には分からない病因が、医学者から見ると明らかにヒ素中毒だと断定できること。その差を埋めることは難しいのでしょうか?
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