内親王の降嫁
」のレビュー

内親王の降嫁

和泉桂/葛西リカコ

間を置いての3作目

ネタバレ
2024年5月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 狭霧の兄、光則のターン。気の毒なことに、ただ1人いた息子さんを亡くしてしまい、気落ちしているところに出会った楓。まるでかつての狭霧のように、じつは内親王ではなくて男の子だったんです。帝と実親の妹であるのに、荒屋のような屋敷に篭って生きるしかなかったという。まるで姥捨のように。この状況にとても腹立ちました。帝の命とも言える形で楓を娶る事になってとうとう知る訳です。それは光則にとってはかつての己の罪の姿に重なる訳です。因果応報なのか…。しかも、楓はとても勝気でおとなしくしていられない。都を騒がせてる十六夜というなの盗賊だったりと。牛若丸的なイメージの子なんです。大切にされた記憶があまりないせいか最初は反発するばかりでしたが、次第に懐いていく。ツンか懐いていくのって可愛いですよね。前2作と間が空いてまして。長いところお蔵入りだったものを出版されたそうです。ですから、版元が違うので絵師さんも違うんですね。納得。世に出て良かった。本作の光則と楓の生き生きとした描写がとても好きです。前2作のCPたちも出てきますよ。
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