このレビューはネタバレを含みます▼
近年稀に見る愚鈍ヒーローが酷すぎる。
たしかに気の毒な出自と立場だけど、だからって
妻をあそこまで傷つけて蔑ろにする理由にならないし、全然、同情できないからね!
口下手とかの問題じゃない。
妻と秘書への態度が違いすぎるでしょ。
秘書とその母に遠回しに脅されてるのに、未だに秘書を守りたいと思ってる絶望的鈍感男な一方で、妻への冷酷な罵倒はキレッキレに口が回るってどうなの?誰だって妻を嫌ってるように見えるし、モラハラ夫にしか見えませんが、バカなの?
棘だらけの妻への言葉も想像力が無さすぎて、よく社長なんてやってられるなと。嘲笑ものだわ。
せめて離婚の時くらい、全ての事情を自らの言葉で妻に説明して懺悔して、自分からやり直しを乞い願うなら許せたけど、妻にいっさい説明なしで振り回したまま、
自分は悲劇のヒーローぶって全部投げ出して逃げようとしただけ。自分だけがスッキリしたいだけだったよね。
もしかして、自分の感情にもまだ気づいてないお子ちゃまなの?
妻を好きだったのかも最後までわからなかったわ。
結局、妻に追いかけて来てもらって救われ、
やっと夫になれただけ。自分からは何一つ動かないヒーローだった。
そう言えば再婚する時に好きって言ったっけ?(もうどっちでもいい)
最初から最後までポンコツヒーローにイライラさせられたけど、
一番モヤモヤするのは、嘘吐き女秘書とヒーロー母がなんの制裁もなく、やりたい放題で終わったこと。
ヒロイン妻の味方だったヒーロー父も肝心な時にスルーで役に立たないし。
番外編で女秘書とその母親たちに奪われた会社が傾いて彼女らがボロボロになってたら読後感も違ったのに!
残念なお話だったわ。