やさしいやみ
」のレビュー

やさしいやみ

うづきあお

タイトルの通り。

ネタバレ
2024年5月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ ストックホルム症候群かとも思ったけど、話が進むにつれて、受けにとっては救済でもあったのかも?作者さんの漫画が上手くて、恐いのに読むのが止まらない(笑)。受けが記憶を失った原因ももしかしたら少しでも、母親さえいなければ、なんて気持ちがあって罪悪感から記憶を失った気がしている。ゲイの息子に女性との結婚を迫る親は、息子から死を願われても仕方がないのか、どうなのか。攻めに関しても、親は亡くなったのではなく、邪魔になって殺したんじゃないかという気がしてならない。引っかかるのはお金の出どころ。チンピラを雇うにしても、お金がかかる。地下室も病院も、口止め料もかかる。最後の植物状態になんてなったら、ものすごくお金がかかる。攻めの親の遺産か稼いだのか。お金の出どころが不明だとどうしても夢だけ詰め込んだファンタジーに留まってしまうなぁ。尺の問題か、あえて描かない美学なのか、単行本でわかるかもしれません。気になるけど、作者さんの漫画が上手すぎてものすごくカロリーが…高い…よ。真に迫るだけに、再読はなかなか難しい。これがBLではなく、ホラーだったら漏らしていた自信がある。
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