このレビューはネタバレを含みます▼
大学生の人見は初めての一人暮らしで困っていたところをお隣さんの狼谷に助けてもらってから、密かに想いを募らせていた。そんなある日、人見と会った狼谷が突然獣化症を発症してしまい…というお話。
前作で大ファンになったぽけろう先生の新作。単話を楽しみに追いつつ、単行本もお待ちしておりました。獣化症を発症した人はケモミミ的なものが増えるだけではなく、繁殖欲が高まり性格も本能に近くなってしまう上に、他人の気持ちの高ぶりを検知して性欲に変換してしまうからとても厄介。献身的に尽くしてくれる人見の淡い恋心が狼谷の獣化症を刺激してしまい、本能と理性の間で葛藤する狼谷にとてもグッとくるんですよ!元々穏やかだけどどこか孤独を持っている人なのでその苦しみがしっかり感じられて切ない!人見もとことん献身的で狼谷の迷惑じゃないかと心配したり、空気をすぐ察してしまうタイプでとにかく2人とも優しいが故の葛藤が読んでるこっちもギュッってなります。2人の関係もきちんと進展するのですが、獣化症の進行は欲望の形を変え狼谷を苦しめていくのがね…。伏線から薄々感じてたし、人見による救済はあるのですが、未完なので完全な救済まではいってないので早く報われてほしい…!というところに2巻のラストで人見にも病の気配が…!再読すると、子供の件とかきちんと兆候らしきものが出てたり、読んでいて人見の献身さがあまりに強いのが気になっていたのですが、これはそういう個体の獣化症の症状なのかな…?と勘ぐってみたり。とにかく早く2人の明るい未来が見たい!
そしてぽけろう先生お得意の体格差ですよ。フェチ、そして魅せ方をわかってらっしゃる。だからこそしっかり白いのが悩ましい。久々に邪魔だな!って本気で思いました(笑)。