ふれなばおちん
」のレビュー

ふれなばおちん

小田ゆうあ

結末がモヤる

ネタバレ
2024年6月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公や相手、周囲の感情の揺れ動きはとても分かる。そして、改めて各々の人生に向き合おうと決意したようなエンディングの運びとなった。
しかし、主要人物の不幸を仄めかすあの終わり方は、如何なものかと思う。
作中の、因果応報の思考に囚われたがそうではない、と受け止めたあのエピソードは何のためにあったのか。
最後まで読んでみた結果、場当たり的な終わらせ方すぎて、このエンディングは編集の担当者が変わったからなのか、人気が落ちたためなのかと、作者ではなく、編集側の意図を探りたくなる顛末だった。
もちろん、そのようなエンディングが好きな人もいると思うが、「これは結局因果応報と言いたかったのか?」と、物語を追った読者としては腑に落ちなかった。
エンディングで全てが台無しだと感じ、教訓的にもエンターテインメント的にもどうよ、と思ったが、そもそもそこまで望むのは無理ゲーかも、とも思った。
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