アンノウン
」のレビュー

アンノウン

神波アユミ

情感がある

2024年6月2日
カルテ、病室の仕切りのカーテンから見える世界。喘息持ちで、周りと距離を感じながら誰かに自分を知ってほしかった内田と、父を亡くし、母も自分達の居場所も何も守れない子供だった月城。その2人を大人の力強さで支えてくれた槇村がすごく面白いポジションに居て、それに加えて内田に似た女の子も登場する始末。その2人は当て馬じゃなく、それぞれの人生があり、想い人もいるのが良い。
そんな小道具やキャラクターを印象的に動かして、全体の統一感と話の収束が気持ち良い。
漫画にありがちな結果構文のようなセリフも省略して、絵や話の流れで読み手に伝わるように描いてて好感が持てます。
アレ?って部分はちょいちょいありますが、許容できる範囲内。読んでて楽しかったです。
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