たんたんとタント【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
」のレビュー

たんたんとタント【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】

きはら記子

やっぱりきはら記子先生最高です、、、💗

ネタバレ
2024年6月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 先生の作品が本当に大好きでこの作品の続編が出ると聞いたとき本当に嬉しかったです。絵もキャラ設定も大好きで1巻では本当に2人の世界でコタが瞬平への気持ちを恋だと自覚していくという感じでしたが、2巻では都会に出た分、2人とも関わる人が増えて少しすれ違いがあるけど話し合ってお互いの真ん中を探して行こうと頑張っている姿が印象的で見ていてすごく幸せな気持ちになりました。瞬平の最初から最後までコタ命感が最高でこれからもずっと好きなんだろうなと思いました。あとがきに先生が書かれていましたが、「たんたんとした日常の中で頭の中はお互いのことばかりの静かな熱」という言葉が本当に作品そのもので、でもどんどん環境も関わる人も変わっていく目まぐるしい日常の中でお互いが同じように相手を考えて愛していくって本当に難しいことだと思うから、それをたんたんと当たり前のようにできるのって本当にすごいことだと思いました。瞬平がコタの好きなお菓子を残してあげたりコタの好きなアイスを買っていったり、、、そんな小さなことでも相手を想う気持ちがあってこその行動だと思うし大きな愛だと思いました。それにコタが気づいていく過程も描かれていて素敵だなと思いました。物足りない方もいるかもしれませんが、私は特別なことが起こって大変な日よりも、たんたんとした日常を送っていくことのほうが難しいし日常を過ごせることは当たり前じゃないと思います。この作品を読んで改めて感じました。お互い好き同士でも幼馴染でどれだけ長く一緒の時間を過ごしても、知らないところ、考え方が違うところ、子供の頃とは変わってしまったところ、付き合ったからこそ変わってしまったところ、それを嫌だと感じたり相手の存在を遠く感じてしまったり、そんな中で2人の真ん中を探そうと話し合えた2人は本当にすごいなと思いましたし、そういう仕方もあるのかと驚かされました。どちらが正しい正しくないじゃなく、お互いで納得できるところを探す。すごく勉強になりました。本当に先生の作品が大好きです。素敵な作品に出会わせてくださってありがとうございます。あとがきでの先生の言葉も大好きです。
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