ト短調の調べ





2024年6月12日
表題作「夏のおわりのト短調」は月刊LaLaに初めて弓子先生が掲載された印象深い作品。それまでは結婚をハピエンで終わっていたが、この作品で結婚後の狂気を描いていて、初めて読んだとき おおっ!攻めてきたな!と唸ってしまったのを覚えている。時代も変わりつつあったのだろう。こちらでは白泉社文庫でまとめられたものが電子書籍となっているが、元々は白泉社コミックの「綿の国星」に収録されている。その並びがまず「夏のおわりのト短調」からはじまり「綿の国星」はその次に掲載されているという変わり様に弓子先生のかっこよさを感じた。ほんわかした「綿の国星」を取っ掛かりに、大島弓子はそれだけじゃないぞ!もっと奥深い弓子ワールドを感じてくれ~~と暑苦しく語りたい短編集です。

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