このレビューはネタバレを含みます▼
最初は苑の事を女をとっかえひっかえしてヤりまくっているどうしようもないチャラ男かと思っていましたが、読み進んでいくにつれてそこには母親から植え付けられた呪縛だったり自分の性癖や矢野への恋愛感情から必死に目を背けようとするツラく切ない気持ちだったりが深く関係している事がだんだんと浮き彫りになってきたので、彼への印象がガラッと変わりましたね〜。自分の上辺やステータスにしか興味のない人々とは違い自分という人間をしっかりと見てごく普通に接してくれる矢野に恋心を抱き、「矢野しかいらない」と深く一途に想いながらも、彼の真っ当な世界を汚したくないと自分の気持ちに蓋をしようとする苑はチャラいどころかものすごく繊細で優しくてピュアだな〜と感じ、愛しくなってしまいました。😍
逆に矢野は最初はただの真面目でおとなしいいい子ちゃんのイメージでしたが、実はいざという時には大胆な行動が取れる結構男前なところもあったりして、その意外性にドキドキさせられました。特に謹慎室にいる苑に夢中で会いに行き思いの丈をぶつけるシーンには心が震えましたね〜。😶
本作は、そんな二人が惹かれ合いすれ違い救い救われながら結ばれる過程と、ついに気持ちを確かめあった二人がどんどん愛を深めていく甘々な日々がひたすら丁寧に描かれている尊さ溢れる良作ですので、未読の方は是非!😉