このレビューはネタバレを含みます▼
8巻まで読了。フワフワと可愛らしく本の虫で博識なお嬢さんと、その国の麗しい王子様の物語。
絵が綺麗だし、最初はお伽噺のようで楽しく読んでいました。ですが、ほぼ本で得た知識で物事を解決していく主人公の姿が、現場も見ずにデータや数字だけを見て「いや、もっと業務の無駄をなくして職員減らせるでしょ?」とか正論だけ投下して「できないなら能力や努力が足りないよねっ(ニッコリ」と言ってくる弊社経営陣と重なってきてしまい、楽しめなくなりました…悲しい中間管理職の性です。
もちろん知識を得る手段としての本は素晴らしいけど、本に書いてある内容だって万能ではない。執筆者の偏見や思想が含まれていたっておかしくはない。時代によって常識や認識が変わる事もある。主人公が本で得た知識を元にフィールドワークしたり民に混じって困難を解決!みたいな描写が中心ならいいのですが、綺麗なおべべを着て美味しいスコーンをつまみながら貴族との小競合いしてるイメージが強くなってしまい、読むのを中断してしまいました。
主人公の微妙に空気が読めない感じも危なっかしくて、飢饉の時に真顔で「書籍によると…土壁は食料になります!(キリッ」とかいって民の感情を逆撫でしそう。
「パンがなければクッキーを食べればいいじゃない?」的な思想の弊社経営陣みたいにならないように、まずは現場に出ようぜ!エリアーナ!そんな動きがあったらまた読み始めます。