もう一度会えたなら、いっぱいの笑顔を 望まれぬ花嫁は一途に皇太子を愛す【イラスト入り】 【かきおろし番外編付】
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もう一度会えたなら、いっぱいの笑顔を 望まれぬ花嫁は一途に皇太子を愛す【イラスト入り】 【かきおろし番外編付】

古池マヤ/紡木すあ

ほぼかなり辛いが、ものすごい溺愛。

ネタバレ
2024年6月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ コミックの方の試し読みで、小説の方が面白い作品だと思い購入しました。伏線がしっかりとしています。気づかぬうちに芽生えた愛情ゆえに、猜疑心が勝って信じてあげることができないヒーロー。生い立ちから形成されてしまった他者を優先することが当然となっていて、純粋な愛情ゆえに疑うことを知らず、理不尽にどこまでも傷つけられるヒロイン。私はすれ違いの切なさが大好きなのですが、こちらの作品は本当に胸が痛むものがありました。ヒロインを救い出してから、心の傷が癒え始めるまでの過程も丁寧に描かれており、伏線が見事に回収され、最後にはどうしようもないほどの溺愛に自然と移る様も無理など全くなく、心が暖かくなりました。また、教会の威信や、権限権力もしっかりしており、戦の折に奪った領地の裁量や、その方法を使った見事な愛する人と国と国民の守り方も全く無理がありませんでした。いわゆる悪役たちの使えるか使えないかで人による対処の仕方も、スッキリしました。そして、家族の愛を知らない者同士が作る愛情溢れる暖かい家庭。そこそこの長編なのに、1日で読んで日いました。こんなに丁寧にレビューを書いたのも初めてです。
これは、本当にお勧めです。少しお高くても損はしません。
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