仇敵の騎士王は花冠の伯爵令嬢を離さない
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仇敵の騎士王は花冠の伯爵令嬢を離さない

臣桜/whimhalooo

数奇な運命の二人。

ネタバレ
2024年7月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 全5巻。一冊あたり150ページ前後ですが最終巻のみ200ページ強で挿し絵なし。家族から浮いた存在の伯爵令嬢ヒロインは、ひょんな事から出会った傭兵上がりの騎士と惹かれ合うも周りがそれを許さず、彼女を取り巻く環境は目まぐるしく変化し、それに伴い騎士の彼もまた複雑な身の上にあって…という話。三国(+一国)の壮大な物語で、計800ページ程の超長編でありながらそれを感じさせず、スラスラ読めました。数奇な運命を背負った2人がそれを周りの手を借りつつ乗り越える様は応援したくなるし、最終巻では圧巻の回収で読む手が止まりません。一巻でヒロインが幼く感じましたが、己の心と向き合いながら成長していくのも見どころでは無いでしょうか。所々で祖父の教えが生きていて、彼のやってきた事が無駄じゃなかったのだと天にいる彼にもヒロインの成長を見て欲しいと思いました。私は自分の欲望に忠実で、強かなミアは実は嫌いじゃなかったんですけど(全方向に良い格好しいのヒロインがあまり好きじゃなくてその対比で)、最後のあれは立ち回りが下手くそ過ぎてガッカリでした。もっと上手くやれよ…。つくづく挿絵が欲しかったです。
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