無理に愛さなくても結構ですので ~推しキャラと一年で離縁する悪役令嬢のはずでした~
うづき/唯奈
このレビューはネタバレを含みます▼
という覚悟を持って推しと結婚したものの、推しのあまりに自己肯定感皆無なところや、まともに食べていないガリッガリな容姿にヒロインに引き渡す前にまず、心身共に健康体にせねば!と奮闘した結果、推しは自分に夢中になり、自分も推しをヒロインに渡したくないという想いが芽生える。
そら、そうでしょうとも…
実の家族に家畜以下の扱いをされ、社交界でも腐り根と蔑まれ忌避されてきたルジェクにとって、ひたすら優しく寄り添ってくれる妻の存在がどんなに大きなものになるか。
カティヤも後に反省してたけど、本気でルジェクをヒロインに渡すつもりなら、ゲーム通りに扱わなくてはいけなかったのかもしれない。
でも、ゲームの世界観と同じと言えど、自分たちは実際に生きているわけで、どだいゲーム通りに生きようとするのが無理な話なのでは?と思う。
そもそもゲームでは攻略対象が数人いるわけだし、ヒロインは一人しかいないなら、それ以外不幸になっちゃうじゃない。
カティヤはルジェクがヒロインと一緒にならないことで不幸な目に遇うのを不安に思っていたけど、カティヤを愛するルジェクにヒロインを愛せ、と言う方が残酷というもの。
カティヤがそれに気づいてくれて良かったわ。
あ、ちなみにTL小説枠ではありません。
健全でほんわかで、上品な推し愛でる小説です。
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