ピース オブ ケイク
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ピース オブ ケイク

ジョージ朝倉

これ程までに魂を揺さぶるコミックが…

ネタバレ
2014年5月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ このヒロインは決して正統派ヒロインではない。確かにそこそこ可愛く良い女の子なのだが、恋愛体質でもなくいつもうまくいかない。しかしそんな志乃が、本気で人を好きになった、堂々とストーカーする程に。恋愛にドライでそのために泥沼まで経験し、自己嫌悪に陥っていた。それなのに恋とは不思議なものだ。突然風のように彼は現れた。
誰もが恋して幸せになりたいと願う。それなのにいつもうまくいかない。せっかく両想いになれても、過去の面影が二人に歪を作る。だからといってこの話は、単にくっついたり離れたりといったドラマではなく、登場人物のキャラクターが浮き彫りにされている。
それぞれが、個性的な人生や恋愛観を持ち、この漫画ではそれらを否定しない。
しかし志乃は、普通の正統な恋愛を求めてもがき過ぎてはいないだろうか。

しかしまさかのどんでん返しで終わります。そこは納得行かずもうちょっと描いて〜と悶絶しましたが、所々の志乃のオムニバス、泣ける程に共感した。
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