このレビューはネタバレを含みます▼
完結おめでとうございます。
■最初は虐げられていたヒロイン・リリアーナが記憶喪失になった旦那様(ウィリアム)と一からやり直して愛を育む話でしたが、それが解決してからはリリアーナを憎む継母との対峙とか、子供を産む・産まないの話とか、ウィリアムの過去の話とか、アルフォンスの結婚の話とか、最初のテーマとかけ離れていき、このままどうやって終息するのかな…と思ってました。
■それが最終巻はリリアーナの生い立ちに関わる話で、その話が重い。最初の頃のリリアーナの虐げられていた話に関連するので 読み終えた後はこの最終巻に全て結びつく事だったんだなと納得しました。なので最終巻だけ読むのもありですが、それぞれの巻に登場する人たちも登場するので話を理解する上でも順番に読んだ方が良いかと思います。そして順番に読むことで最終巻はより一層深みが増すかと思います。
■最終巻は泥棒さんが切ない!切なすぎる!愛には色々な形があるのだと感じました。他の方のレビューにもありますが、確かにリリアーナよりも泥棒さんに持っていかれた感あります。悪党ではあるけれど、あの一途さを知っちゃうと泥棒さんの幸せを願いたくなります。
■最後まで読むとリリアーナはたくましくなったな~と感じ、この作品はリリアーナの成長物語でもあるよなと思いました。リリアーナ、ウィリアム、お幸せに!と言いたくなる終わり方で満足です。