恋い初めは落ちゆく椿の下で【単話版】
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恋い初めは落ちゆく椿の下で【単話版】

市川なつを

独特な雰囲気のある物語

ネタバレ
2024年7月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 明治の洋館サスペンスの風味を感じる少し不気味な雰囲気のあるストーリー。主人公の春一はリアリティのある魅力的なキャラだ。生い立ちのせいで人間不信で心を閉ざしてるけど、椿の立場に立って庇ってあげたり思いやりがある。椿と春一は年齢も離れてるし性別も違うけど、2人の間に絆が生まれていくことが嬉しい。2人のすれ違いも現実味がある。春一は両親の死の謎や、悩みなどを考えながら過ごしているが、椿ちゃんは閉じられた世界で春一や楓お姉ちゃんしか見えていない。そこにすれ違いが生じるが、現実世界でも人と人はこんなすれ違いを起こしてるよなーと感じる。それぞれ都合のよい漫画的なキャラではなく、実際にいそうな1人の人間に思える。そのため過去の謎や、他の登場人物の謎に不気味さが増して、先が気になる作品です。
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