良い話だけど好みではない

ネタバレ

2024年7月29日

このレビューはネタバレを含みます▼ 魔界で見た目や理想を押し付けられて本当の自分を見てもらえないフラストレーションを抱えたヴェルヘルムと、人間界で代々子孫に与えられる勇者の称号を背負って生きるアルベルトっていう生きる世界は全く違えど似たような柵の中で孤独を感じてた2人が出会い惹かれ合う。あの手この手の色仕掛けをしてる間に本当に気持ちを通じ合わせていく、そういう過程も言いたいことも分かるけどかなりごちゃごちゃしてて読むのが疲れてしまいました。
中心のストーリーとは別に描きたい小ネタもいっぱいあるのが伝わってくるのですが、1冊にまとめるならもう少し2人の感情の移り変わりを丁寧に読みたかったです。
ラストでアルベルトが勇者を自分の代で終わらせるという覚悟がこの作品で一番好きなメッセージでした。現実の私達の世界でも未だに跡継ぎとか血の繋がりに拘ってる傾向は強くて、生産性云々発言しても許されてしまってるんでしょうが、愛し合う者同士が一緒になるっていう至高の美しさが完璧なハッピーエンドだったと思います。
なので読みづらさとコメディパートの面白さが分からないって部分で☆3の気持ちですが、良い話なので＋1にしました。

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ブランカさん

(女性/－) 総レビュー数：127件

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