このレビューはネタバレを含みます▼
ノートのカバーの間から出てきたメモを読んで一旦目を瞑ってひとしきり泣いた。ちょっと自分でも引くくらい泣いた。
河原くん全然笑わないし、2人の6年を考えれば考えるほど哀しくなってくるけど素敵だとも思っちゃう。
ネットに転がってる美談や切り取られて加工された人生、AIが作り出した奇跡の物語なんてのまで出てきても私達は勝手に感動して涙を流すんすかね、何もわかんないのにね。この2人もこの先のことなんて分かんないし、今もジンジンヒリヒリしてる…自分が死んだあとのことって結構考えては、色々面倒だよなあ、なんて結論に至る事が常だから、自分が死んだあとのこと考えたってしょうもないよなぁ、とは思うんだけどたまに湧き上がる罪悪感や未練や恐怖と重なってしまう話だった。…面倒だけどこういう感覚は大事にしようと改めて思えた。人間たらしめる記憶の積み重ねが、こうも厄介に人間を振り回す、めんどくせぇ…でも愛おしいって言いたい。ありがとうございました。