前世の罪と今世の罰 【合本版】
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前世の罪と今世の罰 【合本版】

三沢ケイ/いりえりん

因果応報

ネタバレ
2024年8月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 思わず唸ってしまう構成でした。
すぐに生まれ変わりが叶う世界で、前世の記憶を持っているのはカンナだけ。
最初は当然カンナの前世であるアニエスが何らかの罪を犯したのだと思って読んでいました。

嫉妬は罪じゃないけど、嫉妬から相手を傷つけたらそれは大きな罪となるのは当然として、無知無関心無邪気過ぎるのもまた罪なのだ、と。
正直、私もひねた性格してるので、ぶっちゃけユリアがスフィアに本音をぶちまけたシーンに心底スカッとしました。
罪を犯してもうまく隠せていると思っていた人たちにもそれなりに罰が下り、これぞ因果応報、でした。

ただ、1点気になったのは、カンナの語り部分で「~だった」「~していた」という断定の形に突如「~だったわ」「~よね?」という口語形が混じること。
急に話が軽くなるし、語り口調は統一して欲しかったです。
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