このレビューはネタバレを含みます▼
設定とキャラクターのルックスがドドドドドストライクゾーン。スケベも大変よろしい。私は性癖でしかBLを読まないので、性癖マッチングでは大満足してますし、不満はない。作画も素晴らしい。ただ、性癖を極めた作品かと思いきや、途中でシリアスにハンドルを切ってくるので、評価の低い人の気持ちもわかるんですよね。描いてて作家さんの気分が変わったのかな？キャラブレによる困惑も若干あります。前半と後半で同じ顔の別なキャラクターみたいで、読んでて繋がらないんですよね。入れたいエピソードやネタがキャラとそぐわないからミスマッチで違和感になる。萌える小ネタをつぎはぎに繋げてるから。いっそ別作品として分けたら、それぞれ面白かったと思う。私は前半のライトスケベテイストが好みです。後半も好きだけど、前半の作品と繋がった内容と言われると戸惑いが勝る。作画と設定とキャラが圧倒的に性癖だったので星減点には至りませんが、性癖外設定でヘボ絵柄だったら星３くらいかも。良いネタたくさんお持ちなので、小出しにして短編にしたら良いのではないかな。作家さん自身も漫画作りに対してまだ戸惑いがある気がする。また、独特の言葉遣いと感性をお持ちなので、その辺を編集さん側で界隈と上手くマッチングできるようすりあわせで導いてほしいところ。たとえば、作中でしばしば出る『ヒスる』＝ヒステリーを起こす、という単語。ヒステリーとは、女性ホルモンの変動により不適切レベルに感情的になる、という。感情的な男性に対して、最低最悪の侮蔑だと思うんですけど、びっくりするほどカジュアルに使われててドン引きもしちゃうんですよね。こんなに大好きで性癖なのに。せっかくの才能を無駄にしないでほしい。もっとたくさんの人に評価されても良い作家さんですが、ストーリー展開でそういう惜しいところがある感じ。作画コストも非常に高いので、ストーリーと作画での分業が向いてそう。
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