このレビューはネタバレを含みます▼
私は丁度この作者さんの「からくりサーカス」をリアタイで見ていた世代なのですが、あの不気味さ、そして暖かさがご健在でとても良かったです。女が人間としていきる権利を踏みにじられ、バカにされ、批難されるという時代を、まさか男性の、ベテランの作家さんが書いてくださるとは!
登場人物たちが、時に強く、時に自分の過ちと向き合いながら、一人で、二人で、時にみんなで人間として誇り高く生きていこうとする姿に感動しました。私もフランケンシュタインの怪物への扱いには思うところがあったので、フランケンシュタインの物語への救済のように感じました。